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   投稿者 ・ 杏梨 様   




3年ほど前、私は目黒と恵比寿をむすぶ道沿いに住んでました。
「三条苑」という、明治維新で活躍した三条実朝の家があった後地のホテルの前は、
見通しがよいのに、毎年5,6件事故が起こります。
しかもみんな電柱に突っ込んだり、相手がいない、いわゆる自爆事故です。

その夜は、暑い夜だったのを覚えてます。
夜中の12時過ぎに、「グワァシャー!」とものすごい音がして、
「また事故だ!」 私は窓に駆け寄って、ベランダに出ました。
オートバイが倒れていて、若い男の子が道の真ん中に倒れていました。
「救急車を呼ばなきゃ!」と思った時、ホテルの人たちが走ってきたので
「あの人達に任せよう」と思い、そのまま見てました。
救急車が来て、男の子が担架に乗せられました。
すぐに出て行くと思ったのですが、、、、、、?
心臓マッサージを始めました、、、死んでしまったようでした。

その後1週間ほどおもーい雰囲気で、ちょっと自分的にも沈みがちの毎日を過ごしてまし た。

1週間がたったころ、日が暮れてから、飼っていた犬が窓に向かって吠えていて
「どうしたの?こっちへおいで」と呼んでも一生懸命吠えていました。
「ヘンなの」と思っていましたが、それほど気にせずテレビを見て
1時頃ベッドに入り、寝付けないでいたところ
地の底を這う音?よく大きな地震の前に音がするのを知ってますか?
あの音がしたので、 「地震だ!!」と思った瞬間・・・・金縛りです。
その時何かがバーンと音をたてて、私の体に入ってきたのです。
体は動かず、呼吸も苦しくって、その上恐怖で心が爆発しそうでした。
そこまでは今でも鮮明に覚えているのですが、
その時から朝までの記憶が今書いていて、無いことに気がつきました。
何をしていたのでしょう?霊に乗り移られたのでしょうか?
ただ朝目が覚めた気がします。

次の日も、その次の日も同じ事が起きました。
その時点でやってくる霊はオートバイの男の子だと不思議に解っていたのです。

4日め地の底を引きずる音がしました。
そして一拍おいて、私は霊にぶつかるように起き上がりました。
霊と正面衝突です。 衝撃そしてなんとか彼を跳ね飛ばしたのです。
その日は何事もなく、眠りました。

しかし、彼は懲りずに毎日やってくるのです。
そのたびに跳ね飛ばしましたけど、、、、

1月ちょっとたった夜。
空気がものすごーく重たく感じられ、
「なにが起きるの?」
すごーく恐くてでもどうしようもありません。

いつもどおりベッドに入りました。
しばらくして、隣の部屋から、キーーンと鐘の音がして、
それまで重かった空気がスゥーとふつうにもどりました。

その日は事故から49日目だったのです。
きっと彼からの「さよなら」だとすぐにわかりました。


落ちまであって、本当なの?
そう思われる方もいるでしょうが、
ぜーーーんぶ本当のことで
1文字も創作した個所はありません。




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